<アストロスケール> ごみ回収の人工衛星開発

2017年7月18日

模型を初公開 20年までに事業化


地球周辺を漂う宇宙ごみを回収する人工衛星開発で宇宙ビジネス参入を目指すベンチャー企業「アストロスケール」(本社・シンガポール)は14日、東京都内で回収衛星の実物大模型を初公開した。2019年前半に打ち上げて実証実験し、20年までに事業化する計画だという。
 


同社の創業者、岡田光信・最高経営責任者(44)は「宇宙はごみだらけで、このままでは宇宙開発は持続不可能になる。必ず需要はある」と話した。ANAホールディングスなどから新たに28億円の出資を受けたことも明らかにした。

宇宙ごみは使い終わった人工衛星やその破片などで、直径1センチ以上のものだけで約75万個が地球周辺を漂っているとされ、各国や企業の人工衛星運用上の支障となっている。

アストロスケールの回収衛星は、使い終わった人工衛星に接近し、磁石で引き寄せて捕獲した後、大気圏に突入して燃やす仕組み。あらかじめ契約を結んで回収手段を提供することで、相手の衛星側にもコストダウンなどのメリットがあるという。

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