介護者に代わりAIが異変検知 ”見守り”3Dカメラ開発

 人工知能(AI)を用いて、介護が必要な高齢者らの異変を検知するカメラを、ベンチャーのアースアイズ(東京都中央区)が開発した。転倒などの「いつもと違う動き」をAIが判断し、家族らのスマートフォンに通知する仕組みで、開発者は「見守りで24時間気が抜けない家族らの負担を減らせる」と意義を語る。

 社名と同名のカメラ「アースアイズ」は、高さ14センチ、幅19センチ、重さ876グラム。設置位置から半径8メートルの撮影範囲内の異変を検知する。予定価格は本体9万8000円(税別)、月額使用料は介護サービス法人向けで2350円。家庭用は今夏発売予定。

 カメラ搭載のAIは、歩いていた人が突然しゃがんだり、一定時間動かなかったりすると「異変」と判断して、事前に設定した人のスマホに通知する。カメラに搭載したスピーカーから自動音声で「大丈夫ですか」と問いかけることもできる。しゃがんだ後に動けば「異変ではない」と判断する。

 最大の特徴は、映像を立体的に把握できることだ。通常のカメラの映像は赤、緑、青(RGB)の画素を並べて二次元で表現する。これに加えアースアイズは奥行きを把握する3D(三次元)センサーを搭載しているので、人物の重なりや物体の移動などをAIが判断できる。

 アースアイズはこのほか、悲鳴など「異常な音」も検知でき、防犯用として店舗や住宅、工場での利用も想定している。つきまといや万引き常習者の写真をカメラに認識させれば、接近をスマホに通知したり、「何かご用ですか」といった音声をカメラから流したりすることも可能という。

 同社の山内三郎社長(51)は「人間は何が異変かを五感で総合判断する。『目』『耳』の他、ガス漏れなどのにおいを検知する『鼻』機能を持たせる予定だ」と話している。【中野彩子】