〈第2期キャンプ〉第1回メンター 加藤真一郎・ディー&グロースキャピタル代表取締役

6月6日からスタートした第2期プログラム。第1回のメンタリングはいまや1000億円企業グループとなったUTグループの創業者の一人で現在は相談役の加藤真一郎氏を迎え、加藤氏がベンチャー経営にとって最重要と位置づける「企業ミッション」をテーマにメンタリングを実施した。

愛媛県出身の加藤氏は、起業家を目指し大学を中退して上京。いくつかの仕事を経て中学時代の友人と人材派遣会社を起こす。社業は順調に伸び3年で売り上げ18億円を達成するも「そこから、なかなか数字が伸びない」(加藤氏)状況に陥っていた。

そこで全社員で会社のミッションやビジョンを徹底的に議論することにした。その結果、不況の影響を大きく受けずに社員の生活を守るため、派遣先を半導体産業に絞ることで他社と差別化を図るという方針が見えてきた。

方針転換後、社業は再び上昇を続け、創業から8年6カ月でジャスダック上場を達成。この間の社員との議論から生まれた「志の会」という組織を通じ、社員全体で会社のミッションを共有し、一丸となって達成するという好循環が生まれた。

「ベンチャー経営者は、まず会社が持つべきミッションについて、自らの考えをしっかりと持つことが重要」と加藤氏。そして、それを社員全員に共有してもらうことは、社長の大事な仕事であり、「社員全員がミッションを共有できていないと企業は必ず壁にぶつかる」と加藤氏は指摘。その上で「社長がミッションをしっかりと語ることで社員はついてくる。創業メンバーでミッションをしっかり議論し共有してもらいたい」と第2期メンバーにアドバイスを送った。

さらに、「ミッションが定まれば、次は中長期の目標であるビジョンを定めることが、ミッション達成には必要だ」と加藤氏。ただ、ビジョンはミッションとは異なり、社会やライフスタイルなどの変化に応じて、「変えていく柔軟性があっていい」と語った。

現在はコンサルティング会社や投資会社なども経営する加藤氏は「投資先を決定する際は、ビジネス自体はもちろんのこと、経営者がしっかりミッションを語ることができるかという点でも評価している」と投資家からの視点も伝えて、メンタリングを締めくくった。