毎日イノベーション・フォーラム分科会「ソーシャルベンチャー」

毎日イノベーション・フォーラムのソーシャルベンチャー分科会では、シュアールグループ共同創業者で手話通訳士の大木洵人氏、NPOグリーンズ代表でウェブマガジンgreenz.jp編集長の鈴木菜央氏、株式会社テーブルクロス代表取締役の城宝薫氏が登壇。社会起業家育成支援のNPO法人、ETIC.代表理事の宮城治男氏がコーディネーターを務め、起業を通じた社会課題の解決について議論が交わされた。

◇大木氏 遠隔手話通訳サービスを社会のインフラに

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大木氏は、テレビ電話を使った遠隔手話通訳サービスやユーザー参加型のオンライン手話辞典「SLinto」を運営。遠隔手話通訳サービスは、駅の窓口や企業の社内会議で活用されているほか、サービスを利用して聴覚障害者が起業したケースもあるという。大木氏は「手話通訳がある状態が前提となるくらい、社会のインフラとして整備したい」と力を込めた。

◇鈴木氏 社会課題の複雑化で今の枠組みは限界

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「ほしい未来は、つくろう。」のかけ声のもと、70人のライターを含む100人のスタッフとともに、6000もの社会課題解決のための取り組みをウェブマガジンで紹介してきた鈴木氏。「それぞれは頑張っているが、社会課題が複雑化する中、今の枠組みでは限界を感じている」として「地域の中で活動をサポートする仕組みを(時代に合わせて)再構築していくことが必要だ」と指摘した。

◇城宝氏 寄付ではなく収益の視点を

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城宝氏は、スマホアプリ「テーブルクロス」を通じて途上国の子どもに向けた給食支援を展開。アプリを使って飲食店を予約すると、予約人数に応じた数の給食が途上国の子供たちに届く仕組みだ。 日本では社会課題の解決は「ボランティア」活動が主流だが、高校時代に訪れた米国で参加した障害者支援NPOでは「参加した会議で、どうボランティアとして寄付を集めるかでなく、どう収益をあげるかが議論の主眼だった」と違いを解説、「衝撃的だった」と振り返った。2014年6月に事業を開始。飲食大手との業務提携などで月に1万食以上を途上国に届けることができるようになったといい、「チャリティー予約の文化を根付かせたい」と笑顔を見せた。

◇宮城氏 社会課題解決のためにまずは行動を

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500組以上のスタートアップを支援してきた宮城氏によると、東日本大震災以降、「社会貢献を仕事にしたい」という相談が増加。ソーシャルビジネス志望者を「誰も活動していない分野を継続すれば、3~5年後には確実に第一人者になる」と応援する。一方で「起業となるとハードルも高い。社会課題の解決を志す人は、まずは行動を起こすことが大事だ」と語った。【岡本同世】