【デジタル毎日掲載】みらいラボ発スタートアップ3社座談会・下 「もったいない50代」「自分で基準作れ」 起業家が語り尽くす

ベンチャー企業の経営者3人の座談会。2回目は人口減と人材育成、上の世代に言いたいことなど思う存分語ってもらった。【司会は東京本社経済部長・斉藤信宏】

移民議論は10年遅れ

――日本には人口減少など課題が多くあります。

 ◆中里裕史・BloomScheme(ブルームスキーム)CEO 人口減少の解決策は二つしかない。自然増させるか、外から人を入れる「移民」か。自然増は人口動態的に厳しく、根本的に解決するなら移民しかない。政府は決して移民とは言わずに進めているが、それがうまくいくかどうか。欧州を見ていると、リベラルにどんな人間でも受け入れることになりがちだが、それは社会的にも政治的にも難しい。日本になじむ移民政策がどのようなものなのかを社会的に議論して合意形成をはかってから入れる必要がある。

 ◆小林泰・ventus(ベンタス)最高経営責任者(CEO) 日本の移民議論は10年ほど遅れている。すでに米国や欧州では移民を排斥する方向に向かっている。その方向性は10~20年単位でも変わらないと思う。それを今更、(移民を)入れるという日本は時代錯誤で、そのような政策はやめたほうがいい。ある程度の自然増をさせる政策はもちろん必要だが、むしろそれ以上に、社会をスリムにしなければならないと思う。日本には無駄なことが多い。ある程度(外国人が)入ってくるのは賛成だが、(政策としては)うまくいかないと思う。

 ◆桂jasmine茉利子・MODALAVA(モダラバ)CEO 都市には、外国人を外国人のまま受け入れる文化がある。例えば、米国の大都市では私の日本語なまりの英語でもネーティブレベルで通用する。逆に地方だと、ちょっとした違いでも「日本人だから」となる。ナショナリズムへの意識にも差があり、都市と地方で異なる。日本では、昔はもっと同質だったと思うが、最近は都市と地方の違いが顕著になってきていると思う。一方で、私は人口規模は小さくなってもよいのではないかと思っている。経済規模は縮小するが、人口が減ると居心地は良くなり、地域の中で過ごしやすくなる。過ごしやすくなると、子どもが増える。デンマークも(子育てなどがしやすく)幸せと言われるが、人口自体は少ない。人口が多いことによる不具合はあり、人口増が必ずしも良いことではない。

欧州の移民政策は失敗なのか

――いずれ日本でも、欧米のような排斥運動が起きる可能性はあるのでしょうか。

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