【VR】旅行に行けなくても行った気分に ナーブ開発 

旅行に行けなくても旅行に一緒に行ったような気分に--。VR(仮想現実)開発のナーブ(東京都千代田区)は、ANAセールス、リコージャパンとVR技術を活用した「ANA VIRTUAL TRIP」のサービスを開始する。専用スマートフォンとリコーの360度カメラを旅行者に貸し出し、一緒に旅行に行けない人にナーブのVR専用ゴーグルと専用スマートフォンのセットを貸し出す。

 使い方は、旅行者が旅先でスマホのアプリを起動し、カメラの電源を入れると自動的にアプリに接続、カメラで撮影されたデータは、サーバー上でVR画像に変換される仕組みだ。VRゴーグルでは画像と同時にビデオ通話をすることも可能で、旅行に行けなかった人はゴーグルを通じて、一緒に旅に行ったような気分を味わうことができる。

 3月20日からサービス受け付けを開始していてレンタル開始は4月1日から。貸し出し対象はANAセールスの国内旅行商品で、レンタル価格は4日間で7980円。5日間以上のレンタルも可能で、追加料金1日あたり1000円で最大8日間まで利用できる。サービス利用中の通信料は無料だ。

 VRを活用することで新たな旅の仕方も可能になる。「『高齢の両親のために二人がかつて行った新婚旅行先に息子、娘夫婦が行く』そんな旅の仕方もいいと思います」とナーブの多田英起社長は提案する。

HISはVRでホテルのグレードをチェック

 2015年設立のナーブは不動産の内見用VRで急成長。最近では2月にエイチ・アイ・エス(HIS)がVR動画で海外のホテル客室などを確認するために店舗に配備した端末を開発したり、小田急が新宿駅で運営するカフェで始めた新型ロマンスカーGSEからの眺めや車内の様子をVRで体感できるサービスで、VRコンテンツのプラットフォーム「VRトラベルソリューション」を提供するなどしている。

VRで「コト消費」を促す

 HISの店舗ではホテルの「オーシャンビュー」の部屋を実際に客がVR動画で体験することで、部屋をグレードアップするケースも出ていて好評だという。多田社長は「経験で判断できない場合は、人価格などで選択してしまうことが多い。VRを活用することで、旅行などの『コト』消費を喚起していきたい」と語った。【永井大介】