パナソニック AIが眠気を予測 冷風吹きつけ眠気和らげる技術を開発

2017年7月28日

パナソニックは27日、ドライバーのまばたきや体から発せられる熱から眠気を予測し、風を当てたり、音声を流したりして、眠気を和らげる技術を開発したと発表した。強い眠気が生じる前に対処する仕組みで、快適な運転が可能になるという。10月から自動車メーカーなどへの試験提供を始め、実用化を急ぐ。

ドライバーの眠気は、寒暖の感じ方や、車内の明るさによって強まり方が変わるとされる。今回の技術はこうしたデータをセンサーで収集する。カメラで撮影したドライバーの目の開き具合やあくびの様子などのデータも活用し、AI(人工知能)が15分後のドライバーの眠気レベルを予測。5段階に数値化し、現在の眠気レベルと併せてディスプレーに表示する。
 
眠くなると予測すればエアコンで涼しい風を当てたり、音声で休憩を勧めたりする。眠気が強くなってから強い刺激を与える場合と異なり、目の覚めた状態を維持できることから、ドライバーが快適な運転をしやすくなるという。
約3年かけて開発した。開発担当者は「車の運転だけでなく、オフィスや学校の教室などでも応用できる。多くの分野で可能性を検討したい」と話している。【釣田祐喜】

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